今日は事務所のイベントがあって、その打ち上げでサンフランシスコのBeale street Bar and Grill へ。
(写真は関係ないけど、ハワイで見た虹です)
ここ、長距離バスの発着所に近いせいか、客層がFinancial DistrictのほかのBarと大分ちがいます。no yuppy/snooty kind of bar ってYelpの批評にかいてありますが、スポーツバーでもあるので試合のある日の盛り上がり方は半端ではないし、早い時間は労働者風のオジサンがたむろしてて、所用でビジネススーツだった私がとことこはいっていくと「ここはおねえさんの来る場所じゃないんだよ」てな視線の攻撃をうけ、ちょっとひるむ。。。
目的地は2階の貸しきりパーティースペースで、そこにいってみると、カラオケパーティーでした。。。 私はアメリカ人、特に自分よりちょっと年上の世代とカラオケに行くと、彼らの照れぶりにものすごくこちらまで恥ずかしくなってしまい、なんだかいたたまれない気持ちになるのです。なぜでしょうか。本気で恥ずかしそうにビーチボーイズ(!)を歌う自分のボスを身ながら、なんだか自分まで辛くなってしまいました。。。
この点、普段シャイでも、カラオケは堂々とうたう日本人の文化って不思議ですよね。新人時代、工場行脚の行きの新幹線で、「天城越え」とかテープ(!)で学んでおじさんとのカラオケに備えた自分が懐かしい。。。(当時は若くて真面目だったので、上司に言われるがまま演歌のレパートリーを作ったのでした。笑)
さて、カラオケが日本発のグローバルスタンダードなら、日米を揺るがす欧州発グローバルスタンダードが国際会計基準(超無理やり。)アメリカでSECが国際会計基準の採用を認めることになった瞬間、将棋倒しのように日本でも動き始めましたね。その辺のタイムラインを見ていくと、ちと面白い。
8月28日 米SEC、国際会計基準を14年から順次導入
「米証券取引委員会(SEC)は27日、米国の上場企業に国際会計基準の採用を認める方針を明らかにした。計画案によると、2014年に一部の大企業が採用し、16年には中小企業も含めて導入を終える計画だ。義務化するかどうかは11年に最終判断するとしている。独自の会計基準にこだわってきた米国が欧州主導の国際会計基準採用に動くことで、日本の導入議論にも影響を与えそうだ。」 http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20080828AT2M2800W28082008.html
9月4日
「経団連、会計士協などは会計基準を巡る金融庁の協議会で、9月中旬に国際基準の導入を提案。実際に会計基準を作る企業会計基準委員会や学識経験者らと国際基準の導入に向けた協議を始める。企業などからの要望を聞いたうえで、最終的には金融庁が導入を決める。」 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080904AT2C0300G03092008.html
9月5日
茂木内閣府特命担当大臣の記者会見答) 「新聞で、経団連(日本経済団体連合会)、公認会計士協会、金融庁の方で検討という感じの報道があったのは存じ上げておりますが、今の基本的な方針というものは変わっていません。ただ、今後の問題につきましては、当然、議論の観点としてそういった問題も出てくるのではないかと思います。」
まあ、なんというか、アメリカの報道をみて経団連と会計士協会が大あわてで突っ走って、金融庁がちょっと焦って、けん制してうにゃうにゃいってる、って感じなんでしょうか。 どっちみち、日本だけ採用(アダプション)はしませんよ、っていうのはとおらないのじゃないかと思います。ので、年内には「やっぱり採用します」っていうんじゃないかな。いや、もう少し早いかも。
この話のポイントはむしろ「義務化するかどうか」までアメリカが踏み込んでいるところですよね。今回の決定は、「採用したい企業に認めるだけ」で、USGAAPとIFRSのダブルスタンダードを意味しますが、義務化=USGAAPの国際会計基準への統合、ですから、これはものすごいインパクト。あれだけの経験値のあるUSGAAPの廃止をアメリカが真剣に考えてるってことです。日本は、「だってのれんは償却しないと。。。」とかちまちました論点にこだわってる場合じゃないってことをよく認識すべきでしょう。
この先アダプションするかどうするか、より、どういう風にアダプションするか、がキーだと思います。アメリカは上述のとおり一会計年度にすべての会社が一気に移行するという方針を採らないのですが、そこの混乱に乗じてヘッジファンドが儲けるだろうからけしからんなどという声が出ています(利益にしてどんなに大きくても5%も動かないといわれてるので、そんなんでアービトラージできるのか私には疑問ですが。。。)。ヘッジファンドが儲けるのがどうかに関係なく、私は個人投資家にとってわかりにくくないといいな、と思うわけです。
一方で、タダでさえもここ近年、四半期開示、SOXと負担が大きい企業の負担感も考えて、時期は慎重になったほうがいいですね。まあ、2012年あたりがキーでしょうか、やはり。。。
国際派会計士?として監査でくっていくつもりなら、Next DestinationはUKなんだろうなあ~。。。(ぼやき)
もうすこしマニアックなお話はこちらでもご覧ください。
>「天城越え」とかテープ(!)で学んでおじさんとのカラオケに備えた自分が懐かしい。。。
そんな初々しい時代があったんですねー!
私は「天城越え」を歌うお局さま(死語)を見ながら「異邦人」が精一杯でした。
投稿情報: la dolce vita | 2008/09/10 06:34
>la dolce vita-san
ありましたよ~、初々しい時代。なんかいまや大昔のことのようですが、アメリカの新人ちゃんたちは堂々のびのび、なんかたまにあっけにとられます。
投稿情報: lat37n | 2008/09/10 17:56
Lat37Nさんの「天城越え」、la dolce vitaさんの「異邦人」、個人的にはいずれも興味を覚えます(笑)。これは間違いなく、受けますね。
「普段の仕事人とのギャップを宴会芸でどれだけ発揮できるか」というのも、大事なコミュニケーション力であるような気がします。
私はせいぜいネクタイ巻いて踊るくらいですが・・・。
投稿情報: cpainvestor | 2008/09/18 09:59
>cpainvestor san
っていうか,食いつくところはそこですか!笑
宴会対応スキル(忍耐力ともいう)はこの5年ですっかり落ちてしまいましたねー.かわりに,米国流Small Talkってやつを学んだ訳ですが,全く持って日本では使えなさそう.笑
投稿情報: lat37n | 2008/09/18 22:18