この夏は、周囲の結婚式がものすごく多い夏です。なんというか海外で仕事 or/and もしくは留学していた愛すべき「はねっ返り娘」たちがやっと落ち着く気になってきた模様なのか。笑。
大学院卒業後、ベイエリアの米系企業に就職した彼女とは、米系企業の中での仕事の悩みをシェアしてきた間柄。場所はウッドサイドの山の上のワイナリー、Thomas Fogarty. 眺めも最高、ワインもおいしく、とてもいい雰囲気でした。
美しい結婚式で、かわるがわる語られる、彼らが出会うまでのストーリーにほろりとさせられました。
「彼」は中国で、科学者の両親の元生まれます。1970年代後半、研究のために米国に滞在した若い夫婦は、幼い子供をたちをつれて、米国で生活を立ち上げることを決心。一家四人はお互いを支えながら、非常に絆の強い家族として米国で根をはって生きます。
「彼女」は日本で、物理学者の一家に生まれます。リベラルな両親の元、すくすくと利かん気のつよいおてんばな女の子として育ちます。
小学校の高学年のとき、彼は父親の仕事の都合で、パロアルトに居を移します。そしてほとんど同じ頃、日本の物理学者一家は、パロアルトから車で40分ほどの近所、バークレイに研究のためやってきました。半径50マイル内の中で彼らの人生は交差しますが、幼かった二人が出会うすべはなく、1年後、彼女は両親とともに日本に帰ります。
時は流れ、大学生になった彼女は、西海岸の大学に短期間の研修プログラムで訪れます。その経験がEye Openingだった彼女は、翌年、東海岸の大学に交換留学をします。彼女の交換留学が終わる夏、彼は同じ大学にトランスファーしてやってきます。彼と彼女は、ひと夏、同じ大学街で過ごしているのですが、ここでも彼らが出会うことはありません。キャンパスの中ですれ違っていたのかもしれませんが、ニアミスに終わります。
近くなっては離れる、二人がやっと現実に「めぐり合った」のは、彼女が日本での数年間の社会人経験の後に、アメリカの大学院に留学し、そのまま米国企業に就職してサンフランシスコに住み始めたあとのことです。同じ大学院を2年先に卒業し、やはりベイエリアで職を得ていた彼は、同じ大学院の卒業生繋がりの友人とのパーティーで、彼女と出会うのでした。
彼も彼女も、出会えてすぐから、周りに「やっと探していた人に会えた」と言っていたのも、初めてニアミスをしてから20年後、その同じ土地で、同じ道を歩み始めるのも、このストーリーを聞くと偶然ではなかったのかな、と。
「彼女」のお父さんのスピーチがとても印象的でした。 「本日ここにいらっしゃる、アメリカ人の方には、大変失礼なことかもしれませんが、私はアメリカという国に非常に批判的だった時期がかなり長くあります。しかし、こうして、違う国に生まれた二人を結びつけたのは、違う国からわたってきた人間を受け入れ続けるアメリカという国ならばです。このような国は世界中、他にないのではないでしょうか。そして、本日ここにいらっしゃる、すべての方がここに集うのも、ここがアメリカという国だからですね。この、すばらしい結びつきを与えてくれた、アメリカという国にも、私は感謝したいと思います」
私が、この素敵なカップルと知り合えたのも、アメリカならではです。お父様の格調高いスピーチが、深く心に刻まれました。
この結婚式最初の挨拶は、それぞれの母国語を理解するという儀式、ということで、彼女が中国語で、彼が日本語で、参加者それぞれを楽しませてくれましたが、進行はその場の全員の共通言語の英語でアメリカ式に。最後、これまた、アメリカ式にファースト・ダンスを踊る彼女の幸せそうな顔をみていて、ほろりときました。
お招きくださってありがとう。ほんと、幸せになったね。そして、ずっと、幸せでいてね。
とても素敵な式だったんですねー!そして「彼女」、そんななれそめだったとは。ふふ♪
確かに今年は「はねっかえり」の結婚が私の周りで多いです。自分含め笑。
投稿情報: iloveapple | 2008/09/12 19:11
お父様のスピーチ、素敵ですね。アメリカは、ごちゃ混ぜでいろんな人種や文化ゆえに未だに問題も多いけれど、前を向いて進んでいく人たちにとってはたくさんの可能性を開いてくれる場所ですから。文章から、lat37 さんの祝福の気持ちが伝わってきて、こちらまで幸せな気持ちになります。初心、初心。
まだまだ次の「はねっ返り娘」が続くのでしょうか?(笑)
投稿情報: shina_pooh | 2008/09/12 22:16
>iloveapple-san
「彼女」とってもきれいでしたよ~.しかし,友人代表スピーチではありえないくらい落とされてて,そこがまた「彼女」らしかったです.笑
投稿情報: lat37n | 2008/09/18 21:48
>shina pooh san
ことしは,遅れてきたラッシュって感じです,私の周り.笑
「闘う」気力と能力が必要な国ではありますが,懐が深い(というか,なんでもあり)なのは大きな魅力ですねー.
投稿情報: lat37n | 2008/09/18 21:57