ここにきてあらためて監査という仕事の本質について考えています。何年やっても完璧にできた!ってことはなかった気がする、というとお叱りを受けるのでしょうが、現在の監査が「試査」を前提としている以上仕方がないのかもしれません。
会計監査に限らないと思いますが、「なんだかぴんと来ないなあ」と思っているときは、見落としている何かがあります。経験から。なのでそういう時はとことん考えて弄繰り回します。つついているうちに急に開けてくることがあるから。
書類と数字を追いながら考え込んでいたことが、ちょっとした会話がきっかけですべての構造が見えることもあるし、同僚に「頭借りたり」しながらディスカッションするのもいい。 監査に好きなだけ時間がかけられるほど恵まれた環境にないことも確かですが、「生きている会社」を監査するのに数字だけを機械的にAuditしていると見落としてしまいがちなことがある。そういうことの大事さをしみじみと考えます。
最近、事務所はどんどん世知辛くなる一方で、以前にましてEfficiencyを口うるさく言われます。Realizationを気にし、ぎりぎりのスタッフィングでチームを動かし、クライアントにFeeを請求しては文句を言われ、「無駄な監査手続きをしていないか」とパートナーに怒られるんじゃないかと、ともかく効率的に「こなす」監査に走りがちになってしまうのですが、たまに意識して立ち居地を引き戻さないと。
ところでドラマ「監査法人」があちこちで話題。。。って、一部特殊な「会計系ブログ」だけの世界ですか。笑
オンラインで見れるとおしえていただいたんですが、どうも、私のプライベート用PCのVistaと一部のソフトウエアが喧嘩中でまだ1話目冒頭しか見れてません。おおむね好評なドラマのようなので早くこのPCを何とかして見れるようになりたいですね。。。
コストを考慮すると「やりすぎる」ことは害となり、
「やりすぎる」ことなく問題を見逃すと、社会的に糾弾され、
かと言って、必要な手続とそうでないものの区切りについて、社会的にコンセンサスは無く、
業者としての立場と、自らのプロ意識との間で揺れ動く。
いやはや監査ってほんとに難しいです。自分の中でも結局消化しきれなかったですねぇ。
ドラマ「監査法人」については、ほんとにあちこちで話題ですね。僕も楽しく見てます(てか今から3回目見ます)。皆さんいろいろと指摘されてるので、僕からはひとつだけ、
君たち、もう少し楽しそうに仕事しようよ。。。
投稿情報: tsuyoshi | 2008/06/28 04:20
>tsuyoshi-san
あ、うまくまとめてくれた。まさにそういうことね。
結局、「市場の要請」で、厳しい方向に触れたり、効率性を重視したり、収束点を探し続ける仕事なんでしょうね、これは。。。
投稿情報: lat37n | 2008/06/28 13:48