ファイリング翌日。
私は日々、サンフランシスコの自宅からシリコンバレーの果てのクライアントまで通勤しているので、クライアントにオンサイトのときは7時前に家を出ます。サンフランシスコ・サンノゼ間は渋滞が無ければ車で1時間弱の距離ですが、渋滞すればそれは2時間にもなり通勤地獄。7時半にでると1時間半は軽くかかってしまうので、朝の時間を節約するためにも7時前に出るのがベスト。もともと、朝型ではない私にはつらい生活です。
今日も、いつもどおり6時に目覚ましがなったものの、とりあえず通勤がないし、と目覚ましを止めて寝直し、その次は電話の音で目覚めました。ぼんやりしているうちに留守電にメッセージが入ってしまい、後輩君から。「もしもしー、言うの忘れてたんだけど、今日歯医者に行くのでちょっと遅刻します」
午前9時!ひー、久しぶりにやってしまいました。。。 まあ、いいかと開き直り、特に午前中は打ち合わせの約束も無かったので、しれっと10時くらいにオフィス(自分のオフィス自体は、家から徒歩圏)に顔を出し、いくつかクライアントへの請求を処理した後、12時前には「用事があるから」といって出てしまい、午後に予定していたクライアントとのアポが延期になったので、そのままお休みにしてしまいました。1年に何回か、こういう日があっても、まあ、いいでしょう。。。
さて、シリコンバレーのVCの方とランチをしました。やり手感漂うその方とは限りなく初対面に近かったので、私はせいいっぱいお澄まししていたんですが、共通の知人の話などしていたら、「あー、あの、飲茶屋で小籠包をふいたひとって、もしかして、君??」ということがばれてしまい、腰が抜けそうに。かぶっていた猫がずりおちる瞬間。岩瀬さんのブログ、ちょっと、影響力ありすぎです。苦笑
昨今のシリコンバレーのVC業界のトレンドなど聞かせていただいたり、とても楽しいランチだったのですが、その場で彼がおっしゃっていた事で印象に残った事のひとつが「最近では、アメリカで"Wealthyの定義は個人資産が30Millionからで、それ以下は"Upper Middle"という記事を読んだ」という話。該当の記事が見つからなかった代わりに、 こういう記事を見つけました。
「ある日突然8ミリオンもらったら、まあ、リッチでいられるかな。。。」という趣旨ですが、1億円が夢の宝くじである日本と比べると、これもまた非常にシビアな話でもあります。さらに、彼いわく、シリコンバレーでお金持ちっていうといくらくらいか、というのをVCのパートナーと話していたら、個人資産が1Billionからだ、といわれたという話。ううーん、1ビリオンって、1000億円ですよね?ビリオネアって、世界で700何人しか、いない人たちですよね?で、「なんだか、投資関連で会う人からはそういう話ばっかり聞いてて、最近食傷気味なんですよね」という彼の話に、子供のころからアメリカのほうが長いんです、という方だけど、日本人らしいなあ、と思ってしまいました。ちなみに、アメリカ人の友人のたいていは、そういう話にはともかく「わくわく」するみたいです。
みんながお金持ちになりたい、というのがアメリカのシンプルにして力強い原動力なんだなー、というのを私はこの数年間で何度も感じました。もちろん、それだけではないですが、わかりやすいものというのは大変強いですし、さらにわかりやすいビジョンとして、「プライベートジェットを所有するビリオネア、しかも財は一代できずいた立志伝中の人、もちろん慈善事業にも熱心で、美しい奥さんと3人の優秀な子供」みたいなポジティブな形で存在するのもありますね。日本の場合は、ホリエモンがいくら稼いだといっても、最盛期が100億。しかも一連の事件でイメージは真っ黒。経済的に成功していて尊敬も集めているひとのモデルがなかなかないですよね。
この、「お金持ちになろう」という意思の集合がこの国がここまで繁栄した底力でもあり、裏目に出たのが今回のサブプライム問題とそれに続くクレジットクランチ。だれでも、お金持ちになりたい、映画に出てくるような、庭のついているお家がほしい、という、アメリカ人が誰でも持っている原子的な欲求が作ってしまったバブルの後始末、それにしてもずいぶん時間がかかりそうな雰囲気になってまいりました。
シリコンバレーにいると、なんだか対岸の火事の感があるクレジット・クランチなのですが、テクノロジー業界でもビジネスの種類によってはかなり影響を受けるだろうという見込み、話していて、去年・おととしのミニバブルにのれなかった、プレIPOの自分のクライアントのいくつかを思い出して、行き先が微妙に心配になった私でありました。
さて、2008年はこれからどういう年になることやら。。。
決算お疲れ様でした〜。私は仕事で失態をおかしてしまい、上司に初めて(今の上司になってから、ですよ)怒られて超へこんだ一日でした。。。ははは。なのでlat37n さんでも寝坊することあるのねーと思ってちょっと慰められました。。。
ええっと、ビリオネアって確実に増えていると思います。私の元上司もビリオネア。私の学校の友人もビリオネア(こちらは2世ですが)。この前彼女がフォーブスにランクインしていてびっくりしちゃいました。
で、そのランキングをわくわくしながら見ていた私と旦那。。。これってすっかりアメリカのカルチャーにはまっていますよね?!お金があるからって幸せは買えないのに、単純ですよね。
でもアメリカ人のいい所はお金があってもそれを見た目で判断できない所かな。。。おうちはすごかったりプライベートジェットでも外見は質素な人が多いですよね。
投稿情報: iloveapple | 2008/03/14 22:19
>iloveapple-san
わたしも決算の間、なんどボスに怒られたことか。というか、ワンダーウーマンのiloveappleさんが怒られているところがぜんぜん想像つかない!笑。ビリオネアが増えているっていうのはそれだけ富の集中が進んでいるってことですね。そうそう、その、格好もすごいですよね。なんか、掃除のおじさんかなーと思ってたらCEOでフェラーリにのって帰ってったりするから、この辺はわからない。。。
投稿情報: lat37n | 2008/03/14 23:03