突然ですが工場萌えとならぶ私の奇癖のひとつに本棚萌えというのがあります。
それはきちんとした本を読んでいる人、というか、本棚に積んであるだけでその人が3割り増しくらいかっこよく(頭良く)見えるという奇癖です。順序としては、「+5」自分がよんだことのない哲学書とか歴史書 「+4 」理系の専門書(ただしIT関連でなく数学書とか建築とかがよい)「+2」 ちょっとB級だけど味のある小説 みたいなかんじです。われながら自分のコンプレックスと興味がない交ぜになった点数のつけ方になっていますね。
ただし、これにはマイナスの要素もあって、「内容の薄そうなビジネス書」がそこに並んでいると、ちょっとがっかりしてしまう。そして、同業者の場合、どんなに会計書物をよんでてもこの法則は当たりません。ミステリアス度なし。おおー、良く勉強してるなー、以上。いくら、うちのパートナーが会計書物を本棚に並べててもぜんぜん素敵には見えないということで。だって、それは仕事だから。
と、偉そうな前書きがいろいろついたんですが、要はわたしは「時間管理」「整理術」「人脈を増やす方法」とかいうジェネラルな内容のビジネス書、「一般ビジネス書」と呼ばれる本があまり好きでない、というか、全然読まないんです。「内容の薄そうなビジネス書」に分類できてしまう物が多いし、ぱらっと本屋で見ても「だって当たり前の事かいているだけじゃない」と思ってしまって情報価値を見出せない。
でも、ちょっと興味があってこの本は買ってしまった。「効率が10倍アップする 新・知的生産術」公認会計士にして経済評論家、勝間和代さんの著作です。
勝間さんは公認会計士二次試験に19歳で合格されたあと、アンダーセン、マッキンゼー、チェース・マンハッタンそしてJPモルガンと外資系企業を渡り歩き、しかも職歴も「会計監査」「金融システムコンサル」「戦略コンサルタント」「トレーダー」「アナリスト」と、華やかというか、ちょっとずつつながっているようで幅のやたらと広い職種を渡り歩かれていて、なんだか普通のひとの一生×5倍くらいの仕事を独立するまでの15年でしちゃったのではないですか?という、すごい方。さらに、21歳からの筋金入りのワーキングマザーで、3人のお子さんを育てつつ働くお母さんのためのコミュニティサイト「ムギ畑」の運営者としても有名、その功績をたたえられてウォールストリートジャーナルの「世界でもっとも注目すべき女性50人」にも選ばれてます。いやー。。。
で、そういう方の知的生産術はやっぱり興味があるということで、成田空港で買って飛行機の中で読みました。読後の感想は「やっぱり凡人には無理なんでは。。。」と思ってしまう要素と、「あ、これはできるかも」「これは自分も自然にやっていたかも(よしよし)」という要素に別れました。
第二章 情報洪水から1%の本質を見極める から、「マッキンゼーで身に着けたフレームワーク力」と、「2ヶ月で体重5キロのダイエットに成功!」がリンクしているのが面白かった。頭のいい女性の友人を見ていると、ダイエットも試験勉強とかと同じノリで着実に進めていくんですが、それが勝間さんのいうところのフレームワーク力らしい。
第三章 効率が10倍アップするインプットの技術 から、ケチらずハードカバーの本を買え、良書は自分で探す、マスメディアからの情報は減らせ、っていうのは、ふむふむ、でした。あと、睡眠は投資なのでよく運動してよく寝る、というあたりは耳が痛い。。。ですが、よくよむと「最低でも6時間!」って、きっと、彼女は1日3時間睡眠とかで働き続ける人への警鐘としてお書きになっているのであって、普通に寝ている人はそれでいいんだろう。笑。私も、渡米後はあまり、睡眠時間を削って仕事をするようなスタイルはしていないので、現状維持で平気そう。でも、「良質な睡眠のために寝る前にストレッチ運動」というのは納得がいったので実行し始めました(が、勝間さんのように、特殊なマットレスを買うことはちょっと躊躇している)。
第四章 成果が10倍になるアウトプットの技術 から、自分の学びを言葉で表現してみる、ブログに統合して表現してみる、というあたりは自分もやっていることなのですが、ともかく、自分の好きなことをつぶやいていればよいブログと違う媒体で表現する機会を得たとき、「どうやったら伝わるのか?」「どうやったらわかってもらえるのか?」というのは、実は2007年を通しての私の大きなテーマでありました。そこで、外資系コンサルにいた方ならではの「簡略化、階層化、フレームワーク化」をしましょう「ピラミッド化やMECEという手法が有効」、、、のあたりを、もう少し詳しく書いてほしかった!と思っていると、「それについてはこういう本がありますので」とちゃんとご紹介されているあたりがすばらしい。ということで、この本、とっても多くのリファレンスがついていて、これについてはこの本を読みましょう、このオーディオブックお勧めです、というデータファイルとしてもかなり価値があります。
第五章の「知的生産を根底から支える生活習慣の技術」・・・お酒は飲みません、白いご飯やパンは避けましょう、なんていうのも、いわんとするところはわかるのですが、今のところ私、仙人にはなれない~。 昨日も、フレンチ食べに行ってワイン飲んじゃったし。。。
総じて、とっても面白い本でした。「良質のビジネス書から方法論を学ぶのは定期にしたほうがいいのでは?」と考えが変わりました。ただ、何が良質か、を見極めるのは、その人の名声だけでもないし、自分とのスタイルの違いもあるし、なかなか難しいのですが。
・・・その割にはまず学んだことが寝る前のストレッチというのも不思議なのですが(笑)
※コメント、まだ自動で反映されませんかね。shina_poohっていう名前がスパムってるんだろうか。。
「本棚萌え」笑っちゃいました。
いいですね。仕事に関わらず、人間として&主婦として&ブロガーとして(?)の効率もあがりそうですか?まずはストレッチしてみようかな。3日坊主になりませんように。
投稿情報: shina_pooh | 2008/01/05 21:41
あ、コメント反映されました。よかったよかった。
投稿情報: shina_pooh | 2008/01/05 21:43
>shina-san
おぉぉ?設定いろいろ変えても駄目だったのに急に平気になりましたね。もしかすると、ブログ運営会社が年末でサボってたんでしょうか。。。
ちなみに、勝間さんのことをどなたかが「会社のキッチンで野菜を刻んでいたという伝説がある」という風にかいていらした記憶あり。うんうん、きっと、ものすごく家事も効率いいんじゃないかなあ?お会いしたことないけど尊敬の眼差し。
投稿情報: lat37n | 2008/01/05 22:23
私、その方が証券アナリストだった頃に仕事でお会いしたことがあります。独特の雰囲気を持っていましたまさかあんな有名人だったとは!
私は工場萌えではなく「物流センター萌え」、そして本棚萌えではなく「筆跡萌え」です。字のきれいな男の人が大好きなのです笑。
投稿情報: iloveapple | 2008/01/06 14:47
>iloveapple-san
相当個性的な人なんでしょうね。どこにでも自転車で通勤、というだけで東京ではびっくりされるんじゃないでしょうか・・・
ところで物流センター萌えには参りました。そして、筆跡萌えは、すっごくレベル高いですね。確かに字の綺麗な人は素敵だわ。
投稿情報: lat37n | 2008/01/06 19:45