ニュース以前に、こういう名前の監査法人の人って名乗るときに何か感じないんでしょうかね?
監査法人がなごんでどうする。マッサージ屋じゃあるまいし。。。それとも、なごみ、ということばには、また別の意味があるのかなあ。
さて、先日の日本出張の折、「監査難民」という本を買って帰ってまいりました。中央青山監査法人解体までの流れを緻密におったドキュメンタリーで、若干内輪話的な要素もあるのですが、著者の種村氏は米国CPA試験合格者でもあるということもあって専門用語もきれいに説明されながらまとまっていて、一連の事件にすこしでも関係がある方にはとても興味深い一冊だと思います。
「監査難民」というタイトルは、中央青山が瓦解したときに、そのすべてのクライアントの引継ぎがスムーズに進まず数百の上場企業が監査法人を見つけられず途方にくれることになるのでは。。。というときにささやかれていたフレーズです。幸い、そういう事態にはなりませんでしたが、新日本監査法人をはじめとした一部の大手事務所の肥大化と将来への大きな課題を残した崩壊劇でありました。Too Big To Failという理論は中央青山の時は当てはまらなかったわけですが、大手3社+あらた+その他中小事務所という体制になった今、大手の一翼のどこかで問題があって踏み込むような時には、そもそも制度を大きく変える必要があるポイントに来ているように感じます。「次」は、そもそも、監査法人という組織形態が、証券市場の安定を寄与することに十分に役立っていないのではないか?という疑いをもたれてしまうときだと思うので。
それにしても、社員の一人が故意に虚偽の意見表明に加担したときは3ヶ月の業務停止っていう行政ルールがあったとはね。これがまだ生きてるんだったら、これは「社員の資質」の洗い直しをして、駄目な人には降格してもらう、位の粗治療が必要なのでは。
いろんなことを考えましたが、簡単な感想としてはそのあたり。
>なごみ
僕もニュース見たとき思わず突っ込みました。名前ってだいじですよね。。。
この本はAmazonのカートに入れっぱなし。もう少しまとまらないとsubmitできません。海外在住の泣き所です。
監査難民という事態は現出しなかったわけですが、引き取り手があったからといって、実のある監査ができているかどうかは別の話ですよね。制度設計を見直す時期に来ている気がします。
投稿情報: tsuyoshi | 2007/10/29 07:56
>tsuyoshi-san
読みたかったらAustinまで国内便で送りますよ。(何度も読み返すタイプの本ではない)
一応アメリカではエンロン後「監査の厳格化」が進行したのを感じるんですが、カネボウ後の日本はどうなるんでしょうね。
投稿情報: lat37n | 2007/10/30 06:03